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旅カメラと共に

DP2 Merrill・Leicaあたりで撮っているらしい

中世の街プラハ、モノトーンの世界を旅して

チェコ共和国の首都プラハ。中世の雰囲気を色濃く残すこの街ですが、1600年代以降はヨーロッパの政治・文化・芸術の本流からは外れていました。

 皮肉なことに大国の中心地で無くなったことで、以後の独仏、独ソの係争の中心からも外れ、第二次世界大戦においても、ソ連軍総反攻の主方向に当たることなく、ケーニヒスベルクカリーニングラード)のように美しい町並みが根こそぎ破壊される事態を避けることができました。

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EOS 5D MarkII + EF24-70mm L USM

 プラハは本屋の街でもあります。古本やアンティーク品を扱うお店も多く、枯れた雰囲気のあるお店が多く存在します。

キヤノンEOS 5D MarkIIと24-70mmLが、街のスナップであっても小物の撮影であっても汎用的かつ安定的にこなしてくれます。このコンビは大量に撮影したいときのメイン機材として活躍してくれているのですが、やはりケチのつけようの無い品質です。かなり時間の無い旅だったのですが、滞在中もトラブルフリーでした。

 

 

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EOS 5D MarkII + EF24-70mm L USM

街を歩いて楽しかったのはパリよりもプラハでした。市街地はどれもこの写真のように雰囲気があり、その陰影はどれもドラマチックです。

落ち着いた路地に見えるタトゥー屋の看板。少しアンダーグラウンドの香りが漂う空気の中で、痩せた犬が徘徊する景色は何とも不気味です。

 

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EOS 5D MarkII + EF24-70mm L USM

プラハの天文時計は、プラハの中でも一、二を争う名所です。からくり時計が起動するのを目当てに毎正時に多くの観光客が集まってきますが、室町時代の頃から設置されているこの時計の歴史からすれば、からくり時計の機能が加わったのはつい最近とも言って良いぐらいです。

中世においては正確な機構により時を刻む時計こそがサイエンスの象徴であり、最新鋭の機械でした。ヨーロッパの中心で時代の先を進んでいたモニュメントが、今では中世の趣を残すノスタルジックな場所になっているのは興味深いところです。

渋谷駅前のスクランブルと巨大ビジョンをそのまま300年残したら、きっと巨大なハードウェアで最新情報を得ることがなくなった未来の人には最高の遺物として目に映るのでしょう。

モノトーンで色彩を捨象し、シンプルに見える世界でこそ、歴史を見てきたモニュメントの持つ重みがより一層伝わってくるように感じます。

 

 

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EOS 5D MarkII + EF24-70mm L USM

パリの地下鉄の車両の中で、お金をせびる大道芸人に出くわしたとき、演奏の押し売りをしている癖になんて厚かましい人間なんだと呆れると同時に、日本の公共空間のクリーンさに改めて気づかされました。

一方、プラハも大道芸人は多く、観光名所で演奏をする人も多いのですが、「大道芸人」と言うには申し訳ないほど、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれる人が多いことに驚きました。街の雰囲気にふさわしい「アート」がそこにはありました。多くの観光客もそのことに気づいたのでしょう。街角のカフェの一角には演奏に聴き入る聴衆の人だかりができていました。

彼女は何を思ってプラハで演奏していたのかは分かりません。しかし、モノトーンの街並みの一角で、モノトーンの風景に溶け込むアートを作り出す一人であったことは確かです。